ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

上野駅

上野駅と云えば北の玄関口、とはよく言われていましたが、実際には東北方面の他に日本海方面、そして信州方面と、本州の北半分へ広く昼夜を問わず列車で結んでいました。それが今や東北・秋田・山形新幹線上越新幹線北陸新幹線が取って代わり、長距離運用は在来線から姿を消してしまいました。それだけに、在来線特急が分刻みで上野駅に発着していた頃が夢物語のように思えてしまいます。

この日は夕方から用事があり、それまでの間にちょこっとだけ上野駅で特急列車をスナップしました。全くメモを取っていないので、不明確だらけです。

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高架ホームで発車待ちは183系1000番代の「とき」。181系「とき」ばかりが注目され、183系「とき」はイマイチ人気がありませんでした。

お隣には上野終着の客車列車が。グリーン帯を巻いたスロ62とオハ46のトップナンバーが気を惹きます。

 

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14:00頃

行き止まりホームへ降りると「みちのく」と「ひたち」の姿が。常磐線特急同士です。「みちのく」は東北線回りの「はつかり」に比べるとわずか1往復のみの運転で、とても地味な存在でした。

高架ホームに戻ります。

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上越奥羽線回りの秋田行き「いなほ」。スピード感に欠ける愛称名ですが、日本らしくて好きです。

 

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信越線回りの金沢行き「白山」は489系。485系碓氷峠対応形式になります。

 

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新潟行き「とき」。

憧れだった151系「こだま」の血統を受け継ぐ181系。元祖特急色。

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屋根の高さが歴然と異なるサロ180形式1100番代(奥)とサロ180-1001(手前)。サロ180形式1100番代は新造車で、「とき」運用終了後に485系化されることを前提に製造されたので、車体断面が181系とは異なります。車体断面だけでなく、冷房装置もキノコ形ではありません。後に改造されてサロ481形式1500番代となり、北海道向けだった1500番代に割り込み、ちょっと話をややこしくします。

 

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サロ180形式1000番代唯一の1001号は、サロ180-101からの改造車。

 

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元モロ180-102のモハ180-202。モハ180形式200番代は、モロ180形式100番代を格下げしたもので、シートピッチが窓割と一致していません。ペアを組むモハ181形式200番代は元モロ181形式100番代です。

181系電車は元151系、元161系、そしてオリジナルの181系からなり、また改造車も多数あって、なかなかの複雑怪奇臭を漂わせています。

 

またまた行き止まりホームへ降ります。

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山形行きの「やまばと」。

 

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共に青森行きながらも、常磐線回りの「みちのく」(14:48発)と東北線回りの「はつかり11号」(15:30発)が顔を並べます。

またまた高架ホームへ上がります。

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この頃は、東北線、高崎・上越線で客車を牽引するEF58の姿をよく見かけました。残念ながらEF56やEF57に会うことはできませんでしたが、スタイリッシュなEF58は魅力的でした。

 

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車番に惹かれて、つい。

 

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常磐線成田線103系通勤電車。ラインカラ―はモスグリーン。

 

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長野行きの「あさま」。

 

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189系181系189系は183系1000番代の碓氷峠対応形式。かつては「あさま」も181系で運転されていましたが、EF63との協調運転ができなかったため最大8両までしか編成が組めず、老朽化に伴い、輸送力増強のために189系に置き換えられました。

 

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「白山」とは異なり、上越線経由で金沢とを結ぶ「はくたか」は485系。ボンネット車のクハ481が運用に就くと、「とき」とのボンネット車同士の並びを見ることができました。

 

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高架ホーム発着の「ひたち」。因みにこの「ひたち」というのは「日立」ではなく「常陸」です。多くがボンネット車による編成で、ファンには人気がありました。

またまた行き止まりホームへ。あ~、忙しいけど楽しいなっと。

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盛岡とを結ぶ「やまびこ」。ヘッドマークのイラスト化はとても難しかったと思います。先頭車は懐かしのクハ481形式1500番代。厳しい北海道での黒歴史を残しながらも、東北・北陸路では快調に走っていたようです。後に一部の車両が改造されて青函トンネルを潜り、北海道に再来するようになりますが、残念ながらその姿を拝むことはできませんでした。

 

昭和56(1981)年6月20日 上野駅