この年の年末は、会社の同僚と一緒に帰省しました。鉄道には全く関心のない彼でしたが、札幌までの道中、列車と連絡船の乗り継ぎの旅を十分に堪能させてあげましたよ。
まずは上野駅。
出世列車の急行「津軽」。乗らんけど。乗ったのは臨時急行「いわて51号」でした。
「いわて51号」は盛岡行き。青森行きの「八甲田」や「十和田」にしなかったのは、臨時列車だから空いていると思ったので。しかし実際にはそこそこ座席は埋まってしまいました。
08:00 盛岡駅着
乗車したのは自由席車ですが、指定席車のサボの方が見栄えがいいかと思って。
臨時急行「いわて51号」。途中、福島で「ざおう53号」を切り離しています。運転停車なので福島での客扱いはありませんでした。
かつて臨時特急「つばさ51号」という列車があって、それが14系客車で運転されていました。臨時列車とはいえ、ブルトレでもない昼行の客車特急というのは珍しい存在でした。これでヘッドマークでも掲出していればファンは大注目したのでしょうけれど。
臨時急行「おいらせ」
ホームの反対側にも12系の姿がありました。「おいらせ」の愛称サボが付いています。もともと急行「おいらせ」は、常磐線経由で上野と青森を結ぶ列車でしたが、この時はすでに廃止されていました。この列車は臨時急行なのでしょうが、時刻表にも載っていませんし団臨だったのでしょうか。
などと悩んでいたところ、この写真が疑問を解消してくれました。乗車口案内板には「青森行 / 12時29分発 / おいらせ51」の文字が。偶然撮影した写真にも、こんな重要な情報が記録されることがあるんですね。因みに、停車中の列車は「はつかり3号」。「はつかり1号」には十分に乗り換えるだけの時間はあったのですが、余裕をもって着座できるようにと、わざと1本遅らせました。実はこれも最初は「はつかり1号」に乗車したと思い込んでいたのですが、やはり乗車口案内板が正解を示してくれていました。
なお「5時23分 / 臨時急行」とは「八甲田53号」のことです。
「はつかり3号」の先頭車、クハ481-1029に乗車しました。
乗車とは何の関係もない、13:02発、新潟行き「いなほ8号」。「いなほ」は5往復中1往復だけが青森まで足を伸ばしていました。他は新潟~秋田間の運転。
貨物船「空知丸」。
12:15、3便「摩周丸」は青森を出航。16:05に函館到着。
函館からは季節急行「すずらん3号」に乗車。しかしこのまま札幌まで乗車はせずに東室蘭駅で下車。
ホームの反対側にはタンク貨物が停車中。
19:47 257M
札幌行普通列車ですが、流石にこれには乗りません。この後の「ライラック17号」に乗車して、「すずらん3号」よりも12分早く、札幌に到着しました。上野から4本の列車と青函連絡船を乗り継ぐ、およそ23時間の旅でした。きっと彼にとっては苦痛以外の何物でもなかったのかもしれません。
さっぽろ駅だったか北24条駅だったか。
翌日からも、彼を市内観光や稚内まで往復と、さんざん連れ回したのでありました。
昭和58(1983)年12月28~29日