ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

C56 96とC56 98

田中 泰三様の画像につき、転載はご遠慮ください。

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昭和43(1968)年6月2日 上諏訪機関区・上諏訪駅

車歴は↓こちら。

C5696 機関車データベース (形式C56) - デゴイチよく走る!

メモには糸魚川とあるのですが、区名札が「諏」となっているので上諏訪機関区・上諏訪駅と判断しました。延長されたキャブ屋根や旋回窓は、雪国を走る機関車仕様といえるでしょう。流石に密閉キャブとはなっていませんが。前端梁にはスノウプラウの取り付けボルト孔があります。フロントに後部標識灯はありません。

回転火の粉止めで、煙突が長く見えます。

除煙板前端の手摺は後年取り付けられたもので、入換に配慮したものでしょうか。

小海線で活躍後、長野運転所に出戻り飯山線に再登板。

 

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昭和43(1968)年10月 浜田機関区

 

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昭和47(1972)年8月27日 浜田機関区

 

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昭和48(1973)年10月14日 浜田機関区

車歴は↓こちら。

C5698 機関車データベース (形式C56) - デゴイチよく走る!

こちらには旋回窓も除煙板付けの手摺もないオリジナルな姿。三江線の運用に就いていたと思われます。客車列車のバック運転に備えてか、蒸気吐出口がエアブレーキ管の下に見えます。

今更ですが、C56はバック運転がしやすいように炭水車の両側は斜めに切り欠いてキャブからの見通しを良くしています。これがC56の特長としてどんな書籍にも当然のように明記されています。しかし実際にはバック運転をすることはあまりなかったようです。183系や485系電車の先頭車貫通扉の様に、設計思想と実態とにはズレがあったようです。とはいえ、他形式の入換機関車の中にはC56と同様の切り欠き炭水車に改造したものが少なくありませんので、設計思想は間違っていなかったということでしょうし、C56とて入換に従事していましたので、決して無駄ではなかったと。木次線のようにスイッチバックがある路線などは、C56にとって恰好の活躍の場であったと云えるでしょうか。