ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

D51 54

昭和46(1971)年11月23日 苗穂機関区

 

昭和47(1972)年4月9日 苗穂機関区

車歴は↓こちら。

http://d51498.com/db/D51/D5154

ナメクジ大変身、といった変形機です。この当時、蒸機に関する記事を読みながら「なんでC52とC54はいないんだろう」程度の知識しかなかった私でも、この54号機の異様さは驚きでした。前面は標準形、ドーム前端は戦時形、ドーム後部はナメクジ。1輌で3度美味しい。

ディテールについてはモデラ―の方の方が圧倒的に詳しいでしょうから、ここでしれっと語るのはいささか憚れるのですが、まあ一応触れておきます。

ナンバープレートの書体は53号機同様の窮屈タイプ。炭水車背面のは写真がないので分かりません。

除煙板前端の手摺は、スロープに接しないコの字タイプ。公式側の前面ステップは、この少し前までは縦長のコの字タイプだった模様。(60号機と同じタイプか?)

除煙板の点検口は縁無しで、角はアール無し。かつては蓋付きだったのだろうと推測しますが、その痕跡は見当たりません。

煙室扉の蝶番二つの間、煙室前端に何やら突起物が。はて、何でしょう。

機関士側のキャブ前妻窓は旋回窓で、防護網まで設置しています。妻上部にある筈の二カ所の丸い明り取り窓がないようです。

非公式側キャブ側面の前部から給水ポンプの下端へ向かって伸びる斜めの棒状の部材は「空気作用管」らしいのですが、用途は分かりません。(「空気作用管」といえば通常は4,5本束ねた銅色の細い管で、ボイラーに沿って張られているものです。)他の機関車では、こんなにピンと張って真っ直ぐにはなっていません。53号機、47号機、38号機でも確認できるように、大体はよたついています。そして北海道や東北の機関車だけに見られる部材のようです。雪や寒さと関係しているのでしょうか。因みに、除煙板切り詰め前の47号機では確認できませんので、設置は後年になってからのようです。