ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

大井川鉄道

雨がちの天候と冴えない成果の撮影ではありましたが、気を取り直して金谷に向かいます。静岡で乗り換えるので、その乗り換え時間の間にホームでちょこっと撮影を。
静岡は東海道新幹線の停車駅ですが、この当時、在来線の駅舎は古いままでした。
どこの停車場でも見かけるDD13が、駅で入換の真っ最中です。
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DD13 224
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本格的液体式ディーゼル機関車のハシリなのに、特徴のない外観のせいでしょうか、鉄道ファンにはあまり注目されませんでした。でも私鉄には人気で、コピー機関車が数多く作られていました。

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上り貨物列車 EF60 504
かつて、ブルートレインの先頭に立つ栄光の日々もあった500番代。ブルトレ色を解除され、ただの貨物用機関車の姿になりました。EF65の500番代は、貨物用機関車であってもブルトレ色のままだったのに。

さて、いよいよ金谷駅に降り立ちます。金谷駅といえば大井川鉄道の接続駅です。ここで狙うはC11 227、かつて標津線で貨物列車を牽引したこともある蒸機です。この機関車が大井川鉄道に買い取られ、SL列車の牽引機関車として前の年に復活を果たしたのです。昭和50(1975)年3月からおよそ2年半ぶりの再会となります。

駅から離れて撮影するには、あまりにも地理に不案内であるのと時間的制限があるため、ここはもうお手軽に駅で撮影することにします。ちょうど駅裏に道路があって、そこから撮影ができそうです。
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地方の私鉄らしい古びた車両。そんな先入観をズバリ突いた古い電車。大井川鉄道は、こうした中古の車両たちの宝庫です。でも運賃は高めです。そりゃあ、車両の維持費は半端ないでしょう。

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下り貨物列車 EF60 40
大井川鉄道だけでなく国鉄の列車も撮れるのが嬉しいです。

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111・113系のほか、80系電車も健在です。この80系があったればこそ新幹線が生まれたといっても過言ではないでしょう。

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SL列車の入線までまだ間がありますが、ホームには待ちきれない乗客らしい姿が現れます。
そうこうしている間にも、東海道線には次々と列車が通過してゆきます。
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EH10牽引の下り貨物列車と111・113系電車

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下り郵便・荷物電車 クモユ141+クモニ83か

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上り荷物列車 EF58 47 ホームにはSL列車を待つ乗客が集まってきました。

そしていよいよ真打の登場です。最後尾となる電機を先頭に姿を現しました。
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今なら、C11よりも次位につく電車からの改造と思われる客車「ナハフ505」の方が気になります。ウィキで調べると、元国鉄のクハユニ7203だったとか。ん~何ともいい味出してるう。

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まあ何はともあれ、再会を果たし感無量ではあります。

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ホームからではC11は後ろ姿しか拝めません。記念撮影に熱中するあまり、ホームから降りる家族連れが続出。ですが、流石に機関車の前まで行く人はいませんでした。

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その間にも東海道線には列車がゴー。

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駅員さんに注意されちゃいました。実はホームにはタイガーロープが張られており、ホームから降りてはいけないよう処置がされておりました。こういう掟破りは昔っからおりまして、こんな親に育てられたこどもは、へナマずるい大人になってしまうのでしょうか。40年前の写真なので顔出しのままです。

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ホーム端もロープの外です。20カウント以内に戻らないとリングアウトですよ。ユセフ・トルコはどこだ。下に降りていた皆さんは渋々ホームに戻っています。

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普通電車が行き交う中、いよいよ出発です。汽笛一声。
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ブラストはいい感じで響いたけれど、煙はしょぼい。

ちなみに「しゅっしゅぽっぽ」の音を「ドラフト」と表現する人が圧倒的に多いけれども、本当は「ブラスト」が正しいのです。「ドラフト」は通風のことで煙管を通る空気の流れのこと。一方「ブラスト」は、煙室に放出されたモクモクな煙を下から吹き上げて煙突から外へ押し出す空気の流れのことで、走行中はシリンダーからの排気を利用します。よって、ピストンの回転に応じて「ボッボ」というリズムが生まれることになります。でも、現場の機関士もドラフトと言ったりしていましたので、まあ分かればどっちでもいいか、という気もします。

いささか期待外れな発車シーンでしたが、今回は下見の積りでもありましたので、再会できただけでも善しとします。
乗車予定の電車が来るまで、もう少し撮影を続けます。

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上り貨物列車 EH10 59 パンタグラフが下枠交差型に

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下り普通電車

暗かったせいもあって、ASA25のコダクロームを使う機会はなかなかありません。できることならカラーポジで撮影したかったです。

さて、次は浜松です。

昭和52(1977)年8月19日