ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

おおボンネット

幼い頃の記憶のひとつに、151系電車のプラモデルがあります。まだ小学校に入る前だったかと。完成状態ではなく、全体がクリーム色のままで、台車などの下回りの無い、車体だけの作りかけ状態だったような気がします。その時に、ボンネット形状の美しさに見惚れてしまいました。その後、小学校に入り、親戚の住む盛岡へ行った帰りにキハ81系の特急「はつかり」に乗車したのですが、151系ではない、いささか不細工なボンネット形状に少々残念に思いました。やはり電車ではないからカッコよくはならないんだなと、子供なりに分析しておりました。北海道には遂にボンネット車両(DD51は一応ボンネットスタイルだけれども)は現れませんでしたが、それだけにボンネット車は内地のシンボルみたいな印象すら抱いてしまうようになりました。

さて、上野駅。ここでは日常的にボンネット車が平然と列車の先頭に立っていました。ここまで数が多いとありがたみも半減するというものです。そんな中、久々に上野駅にやってくると赤ヒゲなしの赤いスカート車を目撃。なんじゃこりゃ。九州の車ではないか。

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151系を彷彿とさせます。嬉しいです。

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あっちにもこっちにも居ます。151系に比べると、前照灯の位置が相対的に低くなっているので、若干おっとりした印象です。それにしても、赤羽根の位置が、151系から実に巧みに変更されています。窓周りの赤帯下辺とは、かっちり羽根1枚分だけずれています。塗装までも考慮したデザインだったのでしょう。すんばらしい。

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もうすっかり上野駅に馴染んでいる様子。

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これが今までの見慣れた光景。

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赤ヒゲとクリーム色スカート。これは483系以来の姿なのでこれはこれでいいです。

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しかも若番だし。

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と油断していたら、赤ヒゲなしのクリーム色スカート。空気笛がボンネット下部となりスカートは穴無し。100番代ですな。でも、こういったバリエーションが面白い。

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一見485系ですが、碓氷峠用の489系です。先頭車の顔で、向きが分かります。EF63に連結される側は連結器が剥き出しなので、こちらは軽井沢方の先頭車。そして空気笛がボンネット下部なので、この車両はクハ489形式の3~5号のどれかということになります。(全く鉄Pの受け売りです。)

485系のウンチクを語るほどの知識は持ち合わせていないので、これ以上の解説は止めておきますが、電車特急の嚆矢である151系電車の精悍なスタイルを踏襲しつつ、電化区間ならどこへでもという全国展開を果たした485系は、やはり大した形式だと思うのです。できれば、L特急「いしかり」でボンネット車を見てみたかったです。勿論、食堂車・グリーン車付きの12両編成で(笑)。

昭和60(1985)年4月21日 上野駅