ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

余市遠望と塩谷の桜

撮影地へ向かう列車内では、いつもボ~ッとしているわけではありません。たまには車窓からロケハンをして、次の撮影地のアタリを付けることもあります。この日の余市での撮影も、車窓から見えた高台が気になって訪れたものでした。

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09:05頃 余市駅 臨時急行「ニセコ

GW中に運転された臨時急行「ニセコ」。この撮影行では2度目の乗車です。この方が小樽での乗り換えがなくて楽チン。現着時刻はちょっと遅くなるけど。この日も後部には団体専用の「くつろぎ」が連結。かなり人気があるのでしょうね。連日、走ってます。

 

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余市駅

現在、駅舎は建て替えられて、駅前の様子もすっかり変わってしまいました。

 

駅を出ると余市川を渡って西へと向かいます。線路からはだいぶ離れてしまうのですが、車窓から目を付けていた高台に上がりました。

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10:19~21 余市→仁木 C62ニセコ

余市駅発車ではさぞや煙を噴き上げるだろうと期待していましたが、遠すぎて気づかなかったのか、あっと気づいた時には列車はすでに撮影開始ポイントを通過していました。しおしおのぱ~。

なんか悔しいので、もう1本、気動車で撮っておくことにしました。

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11:10~12 余市→仁木 3142D

全然リベンジになっちょらんけどね。

 

午後からはまたまた塩谷へ。何度目だ。4度目だ。

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12:51 塩谷駅 3181D

まずは撮影初日に訪れた小樽方の小山に上がりました。

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13:18~19 塩谷駅←小樽 3168D

定番ポイントですが、それだけにファンが集まりそうなので止めておきます。コンクリートの橋台・橋脚も目障りだし。

この数日間、車窓からずっと気になっていたのが、駅前から見えた桜でした。あれを何とか生かせないかと。

小山から線路に降りると、桜が咲く場所へ導いてくれると思われる獣道がありました。駅前の集落からダイレクトに山へ上がることもできそうでしたが、一旦下へ降りてからまた上がらねばなりませんから、それはためらわれたのです。獣道を進んでゆくと、ありがたくも桜の下に到着しました。しかし、どう構図を取ったらいいのかがなかなか難しい。

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14:17~18 塩谷駅 2531D

曇天なのでせっかくの桜も青ざめて寒々した雰囲気です。すでに駅前にはファンの車が集まり出しました。道路の下に平行するコンクリート壁が現在の道路となっている所です。この後もウロウロしては構図を決めあぐねていました。

 

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15:03 3186D

自然に生えたものなのか植えたものなのか分かりませんが、生え方が無造作なので、なかなかビシッと構図が決まりません。

 

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15:30 1532D

幾分、彩度上げてみました。ちょっとやらしい色合いかも。この上り列車を待たせて、「C62ニセコ号」は通過してゆきます。一昔前ならタブレットの走行授受をしていたかもしれません。もはや駅前はファンの車で溢れています。「周りと同じ写真を撮って面白いのか、お前ら」という心の声は絶対に内緒です。

 

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15:35 C62ニセコ

後のダイヤ改正では塩谷で停車を行い、発車時に爆煙を吐き散らすダイナミックなシーンを展開することになりますが、この時はあっさりと白煙を上げての通過です。

山の残雪と里の桜と汽車。ま、いいんじゃね。

 

今回の撮影行は、塩谷のハゲに始まり塩谷の白煙に終わりました。とうとうただの一度も線路際で撮影しませんでしたから、普通に力強い「C62ニセコ号」の姿を期待された方々にとっては大外れな記事と写真だったことでしょう。全国から「C62ニセコ号」に会いに来たファンの中には、世間的に見てこういう天邪鬼もいるということです。本人は至って真面目に真っ直ぐな気持ちで撮影したのですけどね。

 

翌6日は運転がありませんので、小樽の鉄文協を訪れ、会員になりました。会員番号は660番。あ、本名、ばれちゃう。

 

昭和63(1988)年5月5日