ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

D51 536

SAMPUKU爺様の画像につき、転載はご遠慮ください。

昭和43(1968)年3月18日 鹿児島機関区

車歴は↓こちら。

http://d51498.com/db/D51/D51536

ここんとこ、国鉄工場製(鉄道省製)のD51が続くな~と思ったら、469~563号機まで連続して国鉄工場8カ所によるものなんですね。

この当時の536号機は出水機関区の配置で、熊本~鹿児島間の運用にあたっていました。

ランボードの縁やキャブ下端に加え、モーションプレートまで白く縁取りし、ややお洒落っぽい。シリンダーの空気弁は黄金色に磨き出しているように見えます。

モーションプレートの少し前方のランボード上にはポンプ箱が載っています。蒸気室とシリンダー内に給油する装置ですが、多くのD51では繰り出し管前方のランボード下にぶら下げています。522号機のように公式側の繰り出し管と同様にシリンダーのすぐ背後まで伸びているために、已む無くランボード上に載せたのではないかと思われるケースがありますが、536号機ではなぜランボード上に載せたのでしょうね。因みに496号機も同様です。

因みに繰り出し管とは、トロンボーンのスライド管のように長く伸びた折り返しのあるパイプで、ブレーキ用の圧縮空気を元空気溜めに送る管です。パイプを折り返して長い行程にしているのは、コンプレッサーによって圧縮された空気は高温のため、それを冷却するためです。その際、水分(復水)が発生するため、パイプには勾配を設けて元空気溜めまで流し込み、その排水コックから外へ排出します。

以上、今初めて知った知識でした。先日、アマゾンで購入した山海堂の「D51のメカニズム 成瀬京司著」は、D51の構造を知るにはいい参考書です。KKベストセラーズの「昭和の軌跡 蒸気機関車パーフェクトBOOK」と同じ3Dイラストが収録されていますが、更に詳しい解説が付いています。価格は3倍近くしますけど。