定期列車では全く見かけなくなった「愛称サボ」。手癖の悪い輩に狙われる鉄道部品の筆頭かと思います。国鉄時代からしばしば盗難に遭い、かといって装着しないわけにはいかないので、現場で急遽、手造りサボが用意されたものです。下の画像の手書きサボが、どういう理由で用意されたものなのかは分かりませんが。
まりも1号
すずらん60号
昭和58(1983)年1月3日 札幌駅
もうちょっと何とかならんのかというレベルの手書き文字。でもまだホーロー引きの鉄板を使っているだけマシというもの。普通夜行列車の「からまつ」では段ボール紙に手書きしたものを見たことがあります。(寝台車のみ愛称サボ装着。)夜行列車では深夜に停車した駅のホームに降りて盗みやすい状況が生まれます。特に「からまつ」は上下の列車が深夜の富良野駅で列車交換するため、長時間停車の間にやられていたように思います。手書きサボは、考えようによっては世界でただ1枚だけの貴重品とも言えますが、趣味的な世界では人気はないようです。