ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

予備校生活の息抜き

高校3年生という時期に蒸機ばかりを追いかけて、大学受験に落ちるべくして落ちた私は、予備校生となって新たな一年を過ごすことになるわけですが、規則正しい生活を送ろうと朝刊配達のアルバイトを始めました。というのは半分言い訳で、実際には念願の一眼レフカメラを購入するのが目的でした。カタログを見ながら、どのカメラを買おうかと悩む時間は楽しかったですね。ちょっと奮発して中級クラスのボディを選び、予算の関係でレンズは望遠ズームだけを揃えました。標準系の撮影ではこれまでのオートカメラを使えばいいと考えたからです。でもそのうち一眼レフでも標準系レンズが欲しくなります。「日本カメラショー」で貰ったカタログ(当時は無償でもらえました)には低価格のショートズームがあったのでそれを購入しました。購入から2か月近く経ったある日、通学カバンにカメラを忍ばせ、昼休みに屋上から撮影してみました。

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北海道大学農学部やポプラ並木が見えます。かつてはこの付近から北大構内へ伸びる引き込み線があり、9600などが暖房用の石炭を輸送していたそうです。昼休みにはちょくちょくこの屋上に上がっていましたが、何かあまりにも日常過ぎて、写真をあまり撮らなかったのが悔やまれます。この予備校、今はもうこの場所にはありません。

帰宅時もついでに桑園駅で撮影しました。

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琴似方の踏切付近で撮影。左が札幌に向かう下り列車で、右が小樽方面への上り列車。

 

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予備校方面に戻って、駅南側の道路から。木材を積んだチキがちらりと写っています。

 

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手前の線路はどこかの倉庫へ伸びる専用線でしたか。桑園駅では貨物を取扱っており、貨車の入換も行われていました。この当時は苗穂機関区の初期型DD13やDD15が入換機として活躍していました。

この頃は車両以外の物にカメラを向けることはあまりなく、そのため、駅舎などの施設や駅周辺の様子なども撮影していません。画面左外に桑園駅の駅舎がありますが、とうとう撮らず仕舞いでした。

 

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駅の跨線橋から。帰宅で乗車する札沼線の列車です。ホームにはそこそこ乗客がおります。先頭車はロングシートに改造されたキハ21 102。ホームの両側には何本もの線路が並び、貨車や客車までもが留置されています。今見るととても新鮮な光景ですが、当時はあまりにも日常的過ぎて、何も感じていませんでした。あ~もったいない。後に貴重な記録としての写真を残す人たちは、そんな当たり前の光景さえも丁寧にシャッターを押してきたのでしょうね。

 

それにしてもこのショートズーム、かなりの粗悪品です。周辺部の露光不足はまだしも、絵が流れていてピントがろくすっぽ合っていません。雑誌か何かの記事で、あまりいい評価ではなかったように思いますが、まさにその低評価に恥じない出来の悪さでした。絞り込めばそこそこ使えるだろうと10か月ほど使ったところでいい加減イヤになり、引き伸ばし機を購入した時の下取りに出してしまいました。代わりに、カメラメーカー純正の一番安い50mm・f1.8の標準レンズを購入しました。

 

一眼レフカメラ入手にそこそこ浮かれながらも、勉強もそこそこ真面目にやってましたよ。少なくとも高校時代よりはね。

 

昭和51(1976)年9月25日