田中 泰三様と’撮り人不明’様の画像につき、転載はご遠慮ください。
煙室戸十字ハンドル、点検口付除煙板などに、前回の236号機との共通点が確認できます。また、シリンダ上部に這う蒸気管は、バック運転時に客車へ暖房用の蒸気を送るための物です。
火室下部に設置された泥溜は、D51などでは通常の位置ですが、D52の場合は非公式側の従台車前方に設置するのが戦時設計だったようです(70号機の画像参照)。石炭の熱によって缶水(ボイラー内のお湯)は蒸留されるわけですが、もともと缶水には不純物が含まれているので、蒸留によってその濃度が高くなってしまいます。不純物はボイラーにとって悪影響を及ぼすため、常時一定量の缶水を排水し(連続ブローと云います)不純物の濃度が上がらないように調整するのですが、そのためにも機関助士は給水を怠たりません。その排水から不純物(これが泥)を分離するのが泥溜です。え、排水ならそのまま捨てればいいじゃん、って返されそうですが、汚れた沸騰水なのでそのまま垂れ流すのはマズイので(でも客車の便所から汚物はそのまま捨てていましたが)、機関区などの車両基地で処分していたのではないでしょうか。その辺りは不勉強で申し訳ありません。
昭和43(1968)年6月30日 国府津機関区
70号機とは異なるヘッドマークです。装飾も異なっています。でも、傾いたヘッドマークはちょっといただけません。除煙板手摺の花がなかなか粋なだけに惜しいです。
でも磨き出された十字ハンドルには萌~。
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