ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

本日のカラーポジ ど~こだ

昭和63(1988)年5月2日 銀山→小沢 3154D
イメージ 1

「C62ニセコ号」が運転を開始した頃、俯瞰症は最も悪化しておりました。この年の3月から運転を開始した、埼玉県は秩父鉄道の「SLパレオエクスプレス号」で俯瞰に火が着き、それを前哨戦としてこの「C62ニセコ号」の撮影を迎えたといったところでしょうか。

送電塔が立つ場所に獣道あり。送電線が走っている山には、大抵の場合、管理用の道があります。この日も俯瞰場所を求めて、小沢駅で降りてセトセの山を徘徊しておりました。画面右下にその道が写っていますが、さすが北海道、車が走れるほどに幅が広いです。ヒグマも余裕をもって歩けるでしょう。

駅から1時間もかからずに到着したこの場所からは、後方羊蹄山(しりべしやま)もニセコアンヌプリも見渡せますし、線路も見えます。こんだけ線路が遠くても、C62が煙を噴き上げれば存在感は出るだろうという期待感から、この場所で撮影することに決めました。その本命の前に通過した普通列車が上の写真です。

ただ、ご覧の通り、陽が当たってるんだか陰ってるんだかよく分からない奇妙な写真になっており、春の爽やかさが全く表現できていません。色も紺に偏っているしね。それでもカラーの良いところは色のコントラストが画にメリハリをつけてくれるところで、気動車の朱色とクリーム色が、暗く沈んだ青みがかった木立の中にあって、かろうじて存在をアピールしてくれています。これがモノクロだったら「どこ?」ってなことになるでしょう。

俯瞰写真は好き嫌いがはっきり分かれそうですし、上の写真はそれ以前に、画として品位に問題がありそうですが、自分だけのカメラアイで記録した写真は他人がどう言おうと、まあ満更でもありません。

と自分に言い聞かせてみる。

ビデオに転向しても治癒できない俯瞰症