ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

SL常紋号

蒸機現役時代に、一度だけ常紋信号場へ行こうとしたことがあります。ある年の冬のことです。ところが、乗車予定の夜行の急行「大雪」が大雪のために運休となり、結局、それっきりになってしまいました。正直、常紋の寒さと雪がどれほどのものかも分からず、一人で行くには大いに不安でしたので、行けなかったことはさほど残念ではありませんでした。あれから30年以上が経過し、「SL常紋号」が運転されるニュースを耳にして、これはもう行くしかないと思った時、某会社から映像提供の依頼が入り、試運転の情報も入手したので貪欲に撮影することにしました。

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9:56 常紋(信)←金華 列車番号不明
金華側から常紋方面に向かいました。信号場への林道は車の通行が規制されており、一般車は通行禁止となっていました。しかし、付近の住民の方の協力によるものと思われますが、臨時の駐車場が用意されており、知人と一緒にそこに車を置いて徒歩で撮影地へ向かいました。途中、見知った顔の乗った車が通り過ぎて行きました。JRにコネを持つ集団です。信号場で撮るのでしょう。普段は人影のない林道を、鉄ちゃんながらも人がぞろぞろ歩くなんて、何十年も前のSLブームを連想してしまいます。知人も私も、人混みの中で似たり寄ったりの映像を撮るのは趣味ではありませんので、人の来ないであろう場所でカメラを構えました。

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11:55 遠軽→瀬戸瀬
知人と別れて単独行動になります。遠軽でバカ停している間に先回りします。遠軽からは向きが変わってDLが先頭です。DL重連、後部補機C11という格好ですが、実のところC11は補機ではなく、ただぶら下がっているだけです。電線が画面を横切ってしまいましたが、ま、ご愛敬ということで。

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14:08 遠軽←瀬戸瀬
返しの列車も俯瞰です。以前は何ということなく車で上がれたこの場所ですが、途中の道路がかなり荒れて、山道の草木もだいぶ道を塞いでおり、車体はキーキー枝に擦られてキズだらけになりました。山に上がってからはそこの住人には会いたくないので、列車を待つ間、カースレテオをガンガン鳴らしておりました。

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16:38 生田原→常紋(信)
再び知人と合流して、生田原側の踏切に車を置いて徒歩でやってきました。したっけ、ここでも顔見知り集団の車が追い抜いて行きました。現地に到着すると、すでに多くのファンがカメラを構えていました。シャッター音があまり入らない場所を選んで三脚をセットしている時、同じビデオカメラを構えている人がいたのでもしやと思って声をかけると、名前の知っているプロカメラマンでした。色々と話をする中で、音声をくれるというので、いただくことにしました。どういうことかというと、プロ氏は雑音を収録しないように、長~いケーブルを使ってマイクをずっと離れた場所にセットしており、その音声を分けてくれるということです。帰宅してから視聴してみると、その音はシャッター音の全くない、とてもクリアないい音でした。10年近く前のことですが、その節はお世話になりました。本当にありがとうございました。
この日の蒸機撮影はこれでお仕舞。でも、陽の長い時期ですから、撮影はまだ続行します。

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18:03 生野駅 4675D
こんなありきたりな光景こそ、沢山記録したいですね。それにしても、この駅で乗降する人を見たことがありません。

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18:52~56 安国駅 「オホーツク5号」、「オホーツク8号」
この日最後の撮影は、安国駅での「オホーツク」同士の行き違いです。蒸機列車の余禄のような撮影ですが、でもこういう日常的な映像の方が後に有難くなるものです。

「SL常紋号」は翌日の試運転、その三日後には二日間にわたる営業運転となるのですが、限られた撮影回数で駅でのイベントも押さえておきたかったので同じ場所では決して撮らずに、知った場所や初めての場所など、とにかく撮影場所を探しました。ですから、常紋へ行ったのはこの日だけでした。また、常紋に深入りすると、他の場所での撮影が困難になりますからね。

平成20(2008)年6月24日

アマゾンで購入した、あるDVDBOOKの購入価格は1円。しかも新品。内容はTV放送されたもののようですが、未放送展望映像も別ディスクに収録していて、とてもお買い得でした。でも、制作者にとっては悲しい以外の何物でもありませんね。