昭和61年11月、国鉄最後のダイヤ改正によって、山線から優等列車が消えるということなので、その半月前に有給休暇を取って撮影にやってきました。
かつては函館と札幌とを結ぶ幹線として、C62重連が急行列車を牽引してきた山線から特急「北海」と急行「ニセコ」が消えるだなんて、あまりに無慈悲ではありませんか。
そんな濡れた気持ちを抱えての撮影初日は雨でした。(泣)
06:50頃 大雪4号
地下鉄の一番列車を使っても、札幌駅に到着するのは06:30を過ぎてしまうので、「利尻」や「まりも」を撮ることはできません。
06:50頃 荷41列車
荷41列車は函館発、山線経由・札幌行きの夜行鈍行列車で、客扱いは札幌までですが、荷物列車として苗穂まで運転されます。旧客と貨車のようなマニ44の組み合わせは全然魅力的ではありませんが、短期間の運用ということでの記録性はあるかも。窓のない客車って、やっぱり変です。
札幌駅からは06:59発の小樽行き522Mに乗車し、小樽で長万部行き142Dに乗り換えます。
小樽駅 07:50発142D
キハ17系や55系を駆逐して、キハ20系、56系らを凌ぐ勢いで全道各地に配備され、すでにローカル線の顔となっているキハ40です。つまんね~な~、と思っていた頃。
08:03 塩谷駅 3527D
塩谷駅で行き違いです。停車時間があったので列車から降りて対向列車を撮影。
08:19 蘭島駅 142D・北海1号
「北海」は1号・4号は80系、2号・3号は183系で運転されていました。183系編成にはグリーン車がありません。80系の定期運用はいよいよ終焉に近づいておりました。
08:30頃 142D
乗車してきた142Dはたっぷり停車しております。だって、まだ行き違う列車があるんだもん。蘭島駅は有人でした。田舎の小駅なのに「団体専用改札口」があるとは。海水浴客が対象でしょうか。
08:30頃 1591D・142D
最寄りの踏切から。どちらの列車も到着、発車を撮っていますが、アップできる写真の容量の関係で割愛させて頂きます。
因みに駅と駅周辺はこんな感じでした。
駅前の喫茶店?に描かれた不可解な地図。どうして裏文字なの?
このポスターに心がざわつきますが、時間が取れないので、今回の撮影は山線に集中です。
さて、撮影場所は海バックを狙える所を地図でアタリを付けていました。国道5号線に出て余市方面へ進み、畚部(ふごっぺ)トンネルを潜った先に、小高い場所がありましたのでそこに上がってみました。草むらは雨で濡れていましたが、開き直って濡れまくりました。
厚い雲が垂れ込める生憎の天候に、正直、気持ちは沈みがち。同じ場所で50系の135列車を撮影した後、早々に撤収です。あ~あ。
駅に戻ると、何やら見慣れぬ旧客が発車しようとしておりました。
10:10頃 蘭島駅 臨時列車「ふれあい号」
4両編成のぶどう狩り列車です。サボには「岩見沢-余市」と手書きで書かれています。白と黄色のライン入りは、畳敷きやカーペット敷に改造された和式車両。後に2両は富良野駅の「ツーリングトレイン」として簡易宿泊所に利用されます。
10:35 蘭島駅 3532D
倶知安行きの3532Dに乗車して、次の撮影地、然別へ移動します。今回の撮影行も引っ張りますよ。(笑)
昭和61(1986)年10月10日