ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

D52 142

matuno kura が撮影した画像ではないので、転載はご遠慮ください。

昭和42(1967)年5月26日 竜華機関区

吹田第一機関区時代の「正装」。集煙装置を搭載しています。かつて米原~姫路間の運用に就いていた頃の名残で、区間内にあるトンネル対策として設置されたものです。しかし画像の頃には城東貨物線での運用だったため集煙装置は必要ありませんでした。なのにどうした訳かそのまま残されていました。ナメクジD51のように煙突からドームが一体的な半流線型のようにも見え、ファン的に好ましい形態ではないでしょうか。因みに142号機の集煙装置は試作品で、他のものとは開閉蓋の機構に違いがあるのだとか。

ランボード上に逆転棒の覆い箱がなく、これは準標準化改装機に見られます。

担いバネカバー上部のシンダ受けを支える「つ」の字型支持金具は、たった2本しかありません。通常は4本です。

シリンダの蒸気室前蓋付近が妙なディテールになっていますが、これは誘導員の手旗が被っているものと思われます。

晩年は五稜郭区へ異動しますが、僅か半年で廃車。集煙装置を載せたまま函館本線を走ったのかどうかは不明です。「北海道 国鉄蒸気機関車の記録 原田伸一著」(北海道新聞社刊)には廃車直前に捉えた現役142号機の姿や(集煙装置は載せていない模様)、集煙装置を載せた136号機の写真が掲載されています。両者とも極めて貴重な写真ながら、小さなサイズが残念過ぎます。プレスアイゼンバーンで出して欲しいですね。

車歴は↓こちら。

http://d51498.com/db/D52/D52142