「かいもん5号」では博多から、泥酔したオッサンが向かいの席に座りました。そこでやおら「オレはこれから人を殺しにいく」なんて話し掛けてきたのでビックリ。どうやら自分のオンナを奪った男がターゲットの模様。そんな話を1時間ほども繰り返し聞かされて、もう寝るどころではありません。「オレ切符持ってないんだ。着払いすんだ」と落ち着いて言い放ちました。殺人する前に無札乗車で捕まりそう。
熊本駅で一緒に下車。こちらは急いで「かいもん6号」に乗り込みますが、オッサンは駅に置いてある赤い台車の上に寝転んでしまいました。でも構っている余裕はありません。無事「かいもん6号」に乗り込み、我慢していたトイレに駆け込み、それからちょっと気になってデッキの窓からホームを見てみると、オッサンの姿は消えていました。着払いして改札を出たのか、駅員に保護されたのか。
「かいもん6号」は混雑して座席にありつけないまま、デッキの床に座り込んで朝を迎えました。全然眠れなかったし、尻や腰は痛いし、何て素敵な朝なんでしょう。
門司駅
頭ボー、体ズキズキ。
420列車 「ながさき」 ナハフ11 17
座席車にも「ながさき」の愛称板が差されています。
「からまつ」「はやたま」「山陰」と並ぶ、寝台車付き夜行鈍行列車です。
稼働中の10系ハザを撮影できたのはこれが唯一かも。
貨物列車 EF30 11+EF30 20
EF30は、旅客は単機、貨物は重連で牽引します。
活気あふれる門司駅で、多少は元気が取り戻せたようです。
上郷→大歳 9521列車 C57 1
川を入れて撮りたかった、それだけです。眠いし暑いし、グッタリしてきました。通りがかった子供連れのお母さんから「汽車の写真を送って下さい」と千円札を渡されました。どんな写真を送ったのか覚えていません。
上郷駅 536D キユニ28 6
委託駅だったのでしょうか。
渡川→三谷 543D
上郷から移動しました。モノクロはここまでで、この後はカラーネガ―に入れ替えました。
撮影を終えた夕方、小倉駅の近くの銭湯で湯に浸かった後、交番でコインランドリーが近くにないかを尋ねると「コインランドリーってなんじゃ」て逆に聞かれてしまいました。説明をすると、「小倉はのう、まだそんなに進んでおらんのじゃ。」
この夜も「かいもん5号」が宿ですが、翌日は「SLやまぐち号」の運転はないので、終点の西鹿児島まで乗車します。は~、ぐっすり、と。
昭和54(1979)年8月16日