ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

カーペット車

昭和59(1984)年8月11日 41列車 スハフ44 101
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北海道新幹線が開業してはや1年になろうとしていますが、急行「はまなす」亡き今、札幌と函館の間に夜行列車が欲しいという声は、今もなお燻ぶっているのでしょうね。
昭和63(1988)年に登場した快速「ミッドナイト」は、函館~札幌間の夜行列車として登場したわけですが、高い人気はそう長くは続かず、やがて格安の夜行バスに客を取られてしまったのか、晩年の乗車率は低いものでした。最終列車となった臨時の上り列車ですら、団体客以外の車両は、かなり空席が目立ちました。そんな状況ですから、今「ミッドナイト」を復活させたところで、おそらく、同じ轍を踏むのは間違いないでしょう。

その「ミッドナイト」が登場する前の国鉄時代には、山線経由の夜行列車が運転されていました。41列車と言います。基本、荷物列車なので旅客車の両数は少なかったのですが、函館発23時51分、札幌着6時47分と、なかなか使い勝手のよろしい列車でした。(上りは46列車で札幌発21時25分、函館着4時58分。)

ある年の夏休みの帰省時、連絡船を降りて41列車に乗車しようとしたら、カーペット車連結のポスターを見かけました。どんなもんだべえかと早速車内に入るとなかなかの盛況ぶり。こりゃええわいと、寝床を確保した上で撮影したのが上の写真になります。毛布こそありませんが空気入りの枕はありました。老若男女入り乱れての雑魚寝状態ですから、プライバシーに神経質な現代人には体質的に無理っぽいかもしれません。この時は若い旅行客ばかりだったような気がします。でも、今は窃盗の心配もある上、スマホで節操なく写真を撮っている連中が多く、女性の寝顔などを撮る怪しい連中も続出しそうだから、やっぱ安全上、無理でしょうね。もっとも、節操がなくなっているのは男だけに限らないでしょうけど。

今話題のクルーズトレインに乗りたい気持ちはほぼ0%ですが、こういう貧乏臭い車両には何故か100%惹かれてしまいます。混雑していなければ、一日中でも乗っていたいですよ。気の置けない連中と車座になり、酒とツマミと駅弁を囲んでワイワイやるなんて、何て素敵なまさに夢の世界のようです。

写真の車両はスハフ44 101ですが、鉄道P(No.449)の記事によれば、他にスハ43 711、オハフ46 504、オハフ46 505も和式車に改造されたそうです。