ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

特別塗装の蒸機

平成12(2000)年1月2日 深川駅 「SLすずらん号」
イメージ 1
「SLすずらん号」の正月運行では、牽引機のC11 171に特別塗装が施されました。またヘッドマークも特製です。

日本では蒸気機関車の色は「黒」というイメージがとても強いです。世界的に見ると、華やかな色で装飾された蒸機は珍しくないようで、絵葉書などを見ると明治期の輸入機関車も艶やかな装飾的塗装を施していたようです。ただ国産機関車の中にも、C59の何号機かは分かりませんが、ダークグリーンやブラウンに試験塗装されたカマは存在しましたし、緑色の8620もあったそうです。いずれも短期間の塗色だったようですので、入換用のゼブラ塗装された機関車を除いては、やはり蒸機は「黒」が基本で、お化粧してもせいぜいランボードや手摺の白線、ロッドには赤を差す程度でしょうか。九州の蒸機の中には黒の塗装すらせずに、鉄の地金色を荒縄で磨き出した銀色の機関車もいたそうですが、手入れが半端なく大変そうです。お召し列車牽引機関車になるとこれはもう別格で、完全に工芸・芸術品の域に達し、息をのむほどの美しい姿となりました。

さて、正月のめでたさにあやかり、車体に赤を差したC11 171はどうでしょう。個人的には、日章旗と赤いナンバープレートだけで十分ではなかったのかなと思います。二日間の限定塗色でしたが、ホント二日間だけでよかったよ。