ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

行きがけの沼ノ端

高校生の頃は小遣いも少なかったので、蒸機を撮影する場所は多くが比較的近場となる室蘭本線か夕張線でした。そうした場所に出かける時には、札幌駅を千歳線の朝一番列車で発ち、沼ノ端で乗り換えて追分方面に向かったものです。沼ノ端駅の乗り換えには40分近く時間があり、その間に上下各1本の蒸機列車が撮影できました。そこで、毎回決まったように、駅東側にある国道234号線跨線橋から両列車を狙ったものです。

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7:40 遠浅←沼ノ端 4487列車 D51 597
ちょっと色気を出して手前に花を入れてみたようですが、草しか写っていません(笑)。こういう撮影は、レンジファインダーなのでパララックスが有り過ぎて、フレーミングは困難です。右手奥に見える跨線橋沼ノ端駅です。

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すかさず道路を横断して遠浅方面を後追いします。左手に写っている建造物は、当時は全然気にも留めていませんでしたが、今はちょっと気になります。専用線がありますが、当時すでに使っている様子はありませんでした。

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更に奥の方で、遠浅からこちらへ向かってくる222列車とすれ違いますが、写真では判りにくい。建物の規模が結構大きいように見えますが全景は撮っていません。

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7:43 遠浅→沼ノ端 222列車 C57 44
44号機はナンバープレートが高い位置に取り付けられているので、特定しやすい機関車です。専用線の奥には車庫が見えます。専用の入換動機がいたのでしょう。

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なんちゅうかほんちゅうか。
専用線一覧表(昭和42年版)を見ると、沼ノ端には「広島燃料興業」の専用線があったと記載されています。私有機も所有していたようです。ぐぐっても出て来ませんので、今はもう存在しない会社のようですが、ちょっとした駅にはこのような専用線が幾つも見られました。当時、そういうものにも興味を抱いていたら、鉄道趣味を更に深く楽しめただろうに。しかしながら、沼ノ端駅の西側(苫小牧方)にも専用線があったような雰囲気が残っていますので、確証はありません。さて、小走りで駅へ戻ります。

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8:15(4分遅延) 沼ノ端駅 223列車 C57 57
この写真を撮ってから急いで列車に乗り込み、早来へ向かいました。それにしても貨車が沢山並んでいます。
C57 57は栄えあるお召し列車を牽引した機関車で、珍しく除煙板の切り詰めこそありませんが、密閉キャブ化や、ドーム後ろには重油タンクを搭載していた頃の名残である切り欠きがあるなど、北海道機らしい改造が施されていました。それにしてもスノープラウの文字がデカ過ぎ。

何度も降り立った沼ノ端駅でしたが、駅舎の写真はたったの一枚も撮影していません。

昭和49(1974)年11月3日