若い頃は、冬の始まりを告げる雪の降り始めは、かなり好きな季節でした。だから、その時になるとウズウズしてきて、カメラを持ってそそくさと出かけたものです。
何かの用事のついでだったのかもしれませんが、この日はこれだけ撮影しています。夜っぽいですが、まだ16:30頃です。
ASA1600増感のトライXと雪明かりのお陰でシャッター速度は1/30を確保しています。おそらく手持ち。手振れ王の自分としては珍しくぶれていません。トライXは、蒸機時代には憧れのフィルムでしたが、ネオパンよりも高価だったのでそうそう買えませんでした。現像はD-76ではなく、パンドールで増感。そんなに悪くないように思います。夜の駅撮りでは、ネオパン400が柔らかい諧調なのに対して、トライXはコントラストのあるシャキッとした絵づくりで、ドラマチックな印象を受けます。(印象には個人差があります。)
それが今では、雪が降り出す季節になると、溜息が出て、愚痴ばかりが口をつくようになりました。あ~あ、外は吹雪いているよ、また玄関前には吹き溜まりかよ。さっき除雪したばかりなのに。は~。
昭和53(1978)年12月10日 札幌市電 西4丁目電停