ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

札幌へ

青森駅の待合室で無事に年賀状を書き終えて気分はスッキリ、ついでにトイレに立って下腹部もスッキリし終えた時に、学生時代の同級生にバッタリ会いました。学生当時、彼は鉄研に所属していたので、ちょくちょく臨時列車の運転情報を教えていただくなど、その節は大変お世話になりました。彼も実家のある十勝へ帰省する途中。その彼が「大変なことになった」と真顔で言うには、「余部鉄橋から『みやび』が落ちたらしい」。なぬ?年末の冗談か?いくら何でも鉄橋から列車が落ちるなんて普通じゃないだろ。でも、彼はつまらない冗談を語る男ではありません。

後に知ったニュースでは、回送中の「みやび」が余部橋梁を通過中に、日本海から吹き付ける強風に煽られ、車掌を乗せたまま7両全車が落下、直下のカニ缶詰工場を直撃し、工場の従業員もまきこんでの大惨事になったとの事。重量のあるDD51だけが橋梁上に残された状態だったといいます。

しかし彼の話を聞いた段階ではまだ漠然としたものだったので、あまり現実感もなく「ところで、もうみんな並んでるよ」と、彼が連絡船乗り場の前にずらりと並んだ荷物を指差したので、私も慌てて荷物を抱えて列の最後尾に並んだのでした。

 

連絡船では座る場所を確保できず、通路に新聞紙を敷き、時刻表の上に座って一晩を過ごしました。座ることさえできなかった「八甲田」に比べたらずっとマシでしょう。00:05青森出航、04:00函館到着。

 

函館駅はまだ闇の中。ここで同級生の姿を見失ってしまいました。

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04:56発 北斗3号

 

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05:00発 北斗81号

 

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北斗81号・04:42発 北斗1号

 

「北海」が廃止された代わりに「北斗」が増発され、更に臨時「北斗」の設定で、函館駅「北斗」の3本並びが実現しました。でも、暗い上に並び方が悪いのでスリーショットは無理。

「1号」は全席指定なので除外し、さて「3号」と「81号」のどちらに乗ろうかとちょっと迷いましたが、展望ができる「3号」のNキハ183の誘惑に負けて、「3号」に乗車してしまいました。

 

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札幌駅到着は08:53

せっかく「展望席」を確保したものの、寝不足からずっと眠りこけていたようです。千歳を過ぎたあたりでようやく意識を取り戻し、こんな写真を撮っては興奮しておりました。

 

昭和61(1986)年12月29日