ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

JNRマークが消える

国鉄の分割民営化に伴い、多くの車両には「JR」マークがベタベタ貼り付けられました。中でも、電源車に貼られたものは異様にデカく、実にみっともないと個人的には思いましたよ。E電の名称とともに消え去ってくれればいいと強く念じたものです。一方、特急用車両の先頭車からは「JNR」マークが徐々に剥ぎ取られてゆきました。

上野駅でのスナップ。

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ありゃ、「JNR」マークがなくなってる。

 

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すっかり馴染んだ「JNR」マークは、デザイン的にも重要な存在に思えます。

 

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この車両にも「JNR」マークがない。

 

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国鉄末期に塗り替えられたから、これも一応は「国鉄色」。後にJR九州が、これにそっくりな塗色を標準色にします。青帯の中に「JR」マークが。

 

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103系1000番代では、向かって左上の運行表示の上部に「JNR」マークがありましたが、それが消されて運転台窓下に「JR」マークが貼り付けられています。
下の写真は1200番代ですが、1000番代にも同様に「JNR」マークがありました。

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特急車意外で「JNR」マークを表示したのは、営団の地下線(1000番代:千代田線、1200番代:東西線)への乗り入れに際して車両の所属を明示するため。

 

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因みにJR北海道でも「JNR」マークのステンレス板は剥ぎ取られていきました。

 

たかがマーク、されどマーク。国鉄やJNRを知らない若い世代のファンにはピンと来ないかもしれませんが、50代以上のファンの多くは、「国鉄」や「JNR」という言葉に敏感に反応するのではないでしょうか。

因みに野暮ながら「JNR」とは「JAPANESE NATIONAL RAILWAYS」の略。

 

しかしこんな措置は序の口で、JR東日本は特急シンボルマークを撤去し、塗色も新たに変更し、国鉄を徹底的に排除する姿勢を見せます。「鉄道ファン」誌上で、それに関わったデザイナーが何やら理屈をこねていましたが、私にとっては醜悪以外の何物でもなく、なので写真は1枚も撮っていません。

 

ところでJR北海道製の特急用車両には「JR」マークは表示されていません。素敵なことです、すんばらすい~。

 

昭和63(1988)年1月31日