ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

ミニDVテープの劣化

劣化話続きで恐縮ですが今回はミニDVテープについて。
DVことデジタルビデオ仕様のビデオカメラは1995年に登場しました。一番手はSONYではなく松下でした。まあそれはどうでもいいことなのですが。
従来のアナログビデオであるVHSや8ミリやベータマックスとは一線を画す、みずみずしくも安定した映像はまるで別世界のもの、別次元のものでした。まあそれもどうでもいいことですけど。

私は1997~2006年までDVカメラを使っていましたが、昨年、YouTubeにアップすべく、久々にDVの映像ファイルを開いてみると、「チッ」といったデジタル特有の音声ノイズが載っているものが幾つもありました。かなり過去に制作した映像には載っていないので、数年前にパソコンへ取り込んだ際に発症していたようです。
この「チッ」なる音声ノイズですが、手持ちのビデオカメラで問題の映像を収録したテープを再生してみると、やはり出ています。すんげえ耳障り。

で、ネットで調べてみると業務用のDVCAMデッキでDSR-2000という機種であればノイズを拾わずに再生できそうということが分かり、早速ヤフオクを覗いてみると、タイミングよく出品されていました。i.Linkのボードが搭載されており激安な即決価格、アワメーターは4600時間と結構進んでいたものの1週間の動作保証付きということでしたので、3分間考えた末に落札しました。また同じ出品者が小型のDVCAMデッキDSR-20も出品していたので、DSR-2000の負担を少しでも軽減すべくワインダー代りに使おうと思って落札しました。2台で送料込み僅か3万円ちょっとという激安価格でした。

デッキが届き、音声ノイズのあるテープを早速再生してみると、DSR-2000は期待通りに何のノイズも出さずに再生してくれました。試しに同じテープをDSR-20で再生してみると、やはり「チッ」と叫んでくれました。

以前ファイル化していたDV映像ですが、これを機に全てキャプチャし直すことにしました。明けても暮れてもキャプチャキャプチャで、途中中断しながらもおよそ3か月かけて800本程のDVテープをファイル化したのでした。

ところでキャプチャの最中、別の問題が発覚しました。
ビデオテープから映像をパソコンに取り込む際、アプリケーションの自動分割という機能を使い、カットごとにファイル化していたのですが、経年が進んだテープの中には、カットごとではなく数フレームごとに分割・ファイル化されるものがありました。60分テープ1本にはどんなに多くても100カット程度を収録してきましたが、数フレームごとに分割されると数千カットなどという膨大な量となります。冗談じゃねえっつうの。
しかも、細かく分割されたカットを順番通りに並べても正常な映像にはならず、カットの切れ目に音声ノイズがあったり、不思議なのは順番が入れ替わるものがあったりする始末で、全く使い物になりませんでした。
しかしこれについては自動分割機能をオフにすることで回避することはできました。
まるまる60分の長~く大きな容量(およそ13GB)の映像ファイルとなりますが、DV映像は今後、編集する機会も少なく困ることもあまりないでしょうから、それで善しとしました。

こうして劣化したDVテープの映像は何とか無事にファイル化できたものの、同じミニDVテープにはHDVというハイビジョン映像を収録したものもあります。こちらのテープはDSR-2000では再生できません。
一応、HDVの映像もファイル化はしてあるのですが、当時はそれを保存するに十分な外付けHDDを買い揃えることができなかったので、映像を選んで収録しておりました。しかしいずれこのテープも経年劣化によって再生不良が出てくると思いますので、目下、NG映像以外は端折らないで全ての映像をファイル化している最中です。実際問題、すでに映像が途切れるものが出ており、それらは過去に取り込んだファイルと差し替えて対処します。

かように、保存性ではビデオテープが一番と盲目的に信じておりましたが、どうやらそれは、すくなくとも民生用ビデオテープに関しては全くの眉唾神話だったようです。