ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

列車事故

今月2日、北海道新幹線はやぶさ29号が、木古内新函館北斗間で動物と衝突、列車は緊急停止しました。幸い、乗客にも車両にも線路にも被害はなく、6日になってその動物はたぬきであることが判明しました。

北海道の鉄道に限りませんが、大自然の中を走る鉄路は動物の生活圏に入り込んでいるので、動物との接触は避けられません。中でも道東を走る根室本線、石勝線、釧網本線ではエゾシカとの衝突事故が年間千件※にも及ぶというのですから、事態は深刻です。

http://pucchi.net/hokkaido/kushiromania/201405jr.php

エゾシカに限らずヒグマや特別天然記念物のタンチョウの他、個体数が希少なシマフクロウオオワシなどの鳥類も列車事故に巻き込まれています。

JR北海道エゾシカ対策にはこれまでにも色々手を尽くしてはきましたが、なかなか決定打とはなっていないようです。ましてや飛来する鳥類に対して、打つ手などあるのでしょうか。
昨年、石勝線滝ノ上駅構内には全面的にフェンスが張られ、てっきり鉄ちゃん対策かと思っていましたが、JR社員の人に伺ったところ、ガチでエゾシカ対策だということでした。思い起こせば今はなき「ふるさと銀河線」でも、場所によっては沿線にがっつりシカフェンスが張られておりました。
283系スーパーおおぞらにはヘッドライトが9個も付いており、これらを点滅させることでエゾシカを線路外へ追い払うことを企てましたが、その効果のほどはどうだったのでしょう。効果的であれば他の車両にも普及したのかもしれませんね。
踏切での車との衝突事故(まず車側が100%悪)や投身自殺、悪質な線路内への投棄など、列車の運行に甚大な被害を及ぼす人的な事故・事件は絶えないのに、それに加えて動物との接触事故がこう頻繁にあっては、JRがとても気の毒になります。
雪の時期には、道路と勘違いして踏切から線路内に入ってしまう乗用車もありましたっけ。最近は、酔っ払いだけでなく、歩きスマホでホームから線路に転落するウツケ者も増えているとか。

人間にしろ動物にしろ、線路内への立ち入りを極力減らす手立てとしては、線路の高架化が効果的でしょう。踏切が無くなることで少なくとも車との衝突事故はなくなります。新幹線の本線に踏切がないのはまさに安全運行のためですが、それでも動物の侵入はなかなか防ぐことはできないことが、今回の衝突事故で判明してしまいました。



アニメ「宇宙戦艦ヤマト」などのSF物では、都市の中に張り巡らされたチューブの中を乗り物が走っていますが、これだと衝突事故の心配はなさそうです。