ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

北海道の夜行急行

札幌駅で駅撮りをするようになった昭和52(1977)年頃、札幌を起点とする夜行急行列車が4本ありました。稚内行き「利尻」、網走行き「大雪」、釧路行き「狩勝」、函館行き「すずらん」。旧型客車に10系寝台車、グリーン車を連結し、更に荷物車や郵便車までも加え、10両前後のいかにも当時の急行列車らしい貫禄ある編成でした。
このうち、「狩勝」だけは全車指定というブルジョワ列車で、貧乏学生にはなかなか縁のない列車でしたが、その救済というわけでもないのでしょうけれど、小樽・釧路間に夜行鈍行「からまつ」が設定されていました。周遊券を有効に使うには最適な列車で、蒸機列車を撮影に訪れた人は誰しも利用したのではないでしょうか。

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昭和55(1980)年9月4日 急行狩勝7号 札幌駅

夜行急行「狩勝4号(その後の7号)」は、昭和50(1975)年3月に標津線のC11を撮影しに行く時に、一度だけ利用しました。(帰りは「からまつ」。)この時にA寝台を使ったのですが、人生後にも先にもA寝台の使用はこの時だけです。寝るのがもったいないこともあり、迫る期末試験のために一応教科書を持参していたのでそれに軽く目を通しましたが、文章が全然頭に入らず、結局時間の無駄であると判断し、明日の撮影予定を復習してさっさと眠ってしまいました。広々していていがった~。

急行「狩勝」は、昭和56(1981)年10月に石勝線が開業すると富良野経由から石勝線回りにルートを変更し、列車名を「まりも」に変更しました。私より上の年代の方なら、かつて山線をC62が重連で牽引していた姿を思い浮かべるかもしれませんね。

昭和56(「1981)年2月に、急行「ニセコ」が旧型客車から14系客車に変わりました。ようやく北海道にもブルートレインが来たかと喜んだものです。寝台車ではありませんでしたが、一応特急用の車両だし、色はブルトレと同じだし。

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昭和56(1981)年5月4日 急行「ニセコ」 札幌駅入線

その後、夜行急行にも順次14系が投入されることになりますが、代わりにグリーン車は廃止となります。スロ62やスロ54が消えてしまいました。また寝台車もオハネ12、スハネ16、オロネ10の代わりに14系寝台車に差し替えられ、雰囲気はブルートレインっぽくなりました。

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オハネ12 503 昭和55(1980)年9月4日 狩勝7号 札幌駅

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スハネ16 517 昭和55(1980)年5月17日 狩勝8号 札幌駅

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オロネ10 502 昭和58(1983)年5月2日 まりも4号 札幌駅

急行「はまなす」が今年3月に廃止されたことで、北海道から夜行列車が消えてしまいました。夜を徹して道内各地へと運んでくれた列車はもうありません。

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急行「利尻」 昭和54(1979)年3月30日 札幌駅

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急行「すずらん」(回送) 昭和52(1977)年5月8日 桑園←札幌

DD51も何もかも消えちゃいました。JR北海道も消えなきゃいいけど。

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