ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

札幌市電更新車

札幌市電の車庫前です。

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電停の看板が懐かしいです。丸善のつばめもね。
電停付近の様子も、今とじゃ全然違います。


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210形。昭和33(1958)年製の最古参で、泰和車両工業などの札幌のメーカーで製造されました。昭和53(1978)年にいち早く車体更新工事を受けました。

車体中央高さに巻いている白帯は、それまで「ワンマンカー」を表す朱色でしたが、車体更新工事に伴い白帯に変更されました。また、車体下半分の緑色も、従来より明るいものに変更されました。
更新工事は、腐食などが進んだ外板を交換したもので、内装ではシートカバーの交換も行われました。市営になって50年が経ち、それを機に行われた工事ですが、これがきっかけとなったのか、一時期ながら黒字営業になりました。

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700形は車体がもと路面ディーゼルカーで、足回りは廃車になった旧型車のものです。国鉄車では、103系モドキや113系モドキといった旧型電車を思い起こさせます。

行き先表示の「教育大学前」は今の「中央図書館前」になります。北海道教育大学あいの里に移転したため(これにより札沼線に「あいの里教育大」駅が新設されました)まずは「西屯田通」に改称し、その後、大学跡地に中央図書館が建設(移転)されたので今の電停となった次第です。「西屯田通」の名称が使われたのはわずか4年間ほどでした。

703号はすでに廃車となって久しいですが、212号はどうでしょう。A1200形の導入で廃車になったかもしれません。とはいえ、昭和33年製ですから、実に55年以上も稼働してきたというのは驚異的な寿命といえるでしょう。

経営難から新車の導入が一気に進まず、旧型車が延々と使われてきたという事情があったにせよ、大切に使われてきた電車事業所の方々には頭の下がる思いです。

昭和54(1979)年1月13日