暇だから汽車でも撮りに行くべ。
小学校を卒業し、中学生になるまでの春休みに暇を持て余していた私は、年上の友達と共に札沼線の新琴似駅へ向かいました。貨物列車の発車時刻を知っていたのかどうか、もう覚えていませんが、通学路であった4番通りの踏切で、C11 99が牽引する貨物列車の発車を、今か今かと待っておったのでしょう。
そして発車。
心地よいブラストを響かせて貨物列車の発車です。でも、列車の迫力に圧倒されてか、次のカットは・・・
何とまあ、控えめな。
因みに年上の友人は、ちゃんと汽車を手前まで引き付けてからシャッターを切っておりました。
同じネガには2度目の撮影結果が。
ぶれる、傾く、おまけにフィルムが滑ってコマが重なってと、いいところまるで無し。このコマだけが何とか見られるっちゅう代物。
もともと汽車が好きだから撮影に来たというわけではありませんでしたが、この撮影の失敗で気持ちにちょっと火が着いたようです。
こうした恥ずかしい写真から、私は鉄ちゃんとしての道を歩み出したのでありました。
昭和45(1970)年3月中旬 新琴似駅