ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

本日のカラーポジ せっかくの松前線

昭和62(1987)年12月30日 松前線 白符←渡島福島 4823D
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画面左上には津軽海峡が見えた・・・ハズ。

国鉄分割民営化の前後に、北海道から多くのローカル線が姿を消しました。当時、関東に住んでいた私は、それらの最期を見届けることはできませんでしたが、松前線だけは廃止前に何とか写真に収めたいと思い、廃止1ケ月前の年末に訪れました。その年の8月にも同じ白符で下車し、渡島吉岡まで歩きながら撮影したことがありますが、その時に冬の姿も記録したいと強く思ったのです。

今更ですが、俯瞰症を患っておりましたので、やはり気になるのは山です。5万の地図を見て俯瞰できそうな場所にあたりをつけ、現地で確認して登れそうなら敢行あるのみです。白符では福島寄りの山の上から海を入れての俯瞰ができそうでした。

この日、白符駅で下車した時には曇りでした。このままなら山の上から海が見えるだろうと期待に胸を膨らませて福島方面へ歩き出しました。その場所がどんなだったかはもう覚えていませんが、多分伐採用の獣道があったのだと思います。トンネルが貫く山の上を目指して、登れそうなところを見つけてせっせと登りだしました。するとしばらくして、待ち構えるように雪が降ってきました。

そりゃあないべ!

でも、もう後戻りして他の場所を探す時間はありません。線路際で撮影したのではここに来た意味がありませんので、結局は雪が止むことを天に祈りながら前進あるのみです。

思いのほか登るのに時間がかかってしまい、メインの1本目の上り列車にはちょっとの差で間に合わず、しかしかろうじて、トンネル反対側の去りゆくシーンだけは撮れました。その30分後の2本目となる下り列車に全てをかけます。撮り損じたとはいえ、1本目の列車のお蔭で、福島側の線路の場所が確認できたのは幸いでした。

この待ち時間のうちに雪が上がってくれたらと期待をしました。でもその期待虚しく、雪けぶる中、福島方面からヘッドライトも点けないで列車がやってきました。上の写真は白符側の後追いになります。

もともと天気運には恵まれない方でした。思い描いた写真を残すことはできませんでしたが、まだ下界が見えるだけ善しとして納得するしかないでしょうね。