ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

福島臨海鉄道

最後の私鉄訪問となったのは福島臨海鉄道でした。すでに旅客営業は廃止され、貨物輸送だけとなっていたため、運転時刻を尋ねるべく、小名浜にある事務所を訪れました。事務所ではダイヤをいただいた上に旅客営業廃止記念の切符まで頂戴致しました。
そういうファンに対して最大限以上の対応をして下さったのにも関わらず、旅行の後に礼状も出さずにいたことを今でも後悔しております。今更ですが、本当に本当に本当に本当に本当に本当にありがとうございました。
そういう負い目があるせいか、この15年ほどの間、車で撮影に行った時に、徒歩で撮影している人に出会うと声をかけて最寄りの駅まで送るように努めているのですが、それでお礼を言われなくても全然気になりません。だいたい、声を掛けたのはこちらの方で、向こうから頼まれたわけではないので、お礼を強要するのは筋違いでしょうしね。
でもその反面、頼まれたことをやってあげたのにお礼の一言もない場合には、その人とは縁切り一直線です。

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小名浜駅
常磐線の泉駅から歩いてきてようやく見つけました。この旅行では、東京の紀伊国屋で5万の地図を入手し損ない、道路地図しか持ち歩いていませんでしたので、場所探しにはちょっと苦労しました。

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背景に見える「小野田セメント」は現在は「太平洋セメント」。
最後の写真には光漏れがあります。早い所コダクロームに入れ替えたかったので、80~250mmのズームにテレプラスをかまして手巻きで乱写しちゃいました。(ミノルタXEにはモータドライブはおろか、ワインダーすらありませんでした。)お蔭で光漏れの被害は、この列車だけで済みました。

光漏れの件ですが、気持ちが急いていたのか、それとも暑さでボーッとしていたのか、フィルムを巻き戻す前にカメラの裏蓋を開けてしまったのです。しかも開けた瞬間「あれ?何で?」と2、3秒の間があり、それから慌てて閉るという御粗末さ。結果的には最後の数コマが真っ黒黒助で他に数コマに光漏れがあっただけで、予想外に無事でした。

話は前後しますが、この日も昨日に引き続き好天に恵まれたし、小名浜駅ではよくしてもらったこともあって、どうしてもコダクロームで撮影したかったのですが、もう1本も残っていませんでした。そこで町の写真屋さんを探してみたものの、7軒あたってどこの店にも置いてません。カラーといってもネガなどもってのほかだし、エクタクロームやフジクローム、サクラクロームもイヤ。どーしてもコダクロームじゃなきゃイヤ。でも天は我を見捨てず、1時間半も歩き回った甲斐があって、伊勢丹デパートの写真屋さんでようやく入手できました。ヨドバシ価格より400円も高かったのですが、そんなことに文句を言ってる場合ではありません。必要以上にお店の人にお礼を言い、冷房の利いたデパートを出て、再び汗だくになりながら暗くなるまで、最後の撮影を心ゆくまで楽しんだのでありました。

昭和52(1977)年8月30日