ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

ダイヤ改正前夜

9月30日ダイヤ改正前夜、札幌駅のホームでは翌日に向けての準備作業があちこちで見られました。

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札幌~東京間の移動は、すでに95%が航空機の利用となっていたため、国鉄もいよいよ千歳空港とのアクセスを考慮せざるを得ない状況となっていました。そこで新設された千歳空港駅。時刻表掲示板も専用のものが設置されました。今日の「快速エアポート」の本数に比べると、まだまだ列車本数は少ないです。千歳線普通列車は半分以上が電車化されます。

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北広島止まりの列車はこの日限りです。

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6番線は急行「かむい13号・ましけ」です。始発は小樽駅ながら、小樽~札幌間は普通扱いです。「旭川富良野・増毛行」となっていますが、編成の後ろ2両は滝川から富良野行きの普通列車となる車両です。
深川では、増毛行きの急行「ましけ」が分かれますが、一方、幌延からの急行「るもい4号」が連結されて旭川へ向かいます。分離や併結に忙しい列車です。グリーン車は「かむい13号」の編成に組まれていますが、自由席になります。

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急行「かむい13号・ましけ」が普通列車547Dとして札幌に到着。
後ろから3、4両目が「ましけ」となる車両ですが、愛称サボは深川まで「かむい」を差してゆきます。急行「ましけ」はこの日が最後の運行日なので、ファンとおぼしき若者がカメラを向けていると思うのですが、「ましけ」編成は深川から普通列車になるだけなので、札幌駅では見かけ上、何も変わりません。

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時刻案内板の列車時刻シートが交換されています。机の前で、入力データを書き換えるだけの今とは、人手の掛け方がまるで違います。

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特急「いしかり」は今日が最後。翌日からは特急「ライラック」となり、電車特急がいよいよ室蘭にも入ることになります。急行「ちとせ」の多くを特急「ライラック」に置き換えるわけですが、東室蘭~室蘭間も特急扱いなので、室蘭地区の人にとっては迷惑な改正だったように思います。

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気動車編成だった急行「ニセコ1号」「ニセコ4号」もこの日限りで廃止。

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夜行急行「すずらん」は臨時列車化されます。

そして鉄道ファンや旅行客を大いに悲しませたのが「からまつ」の廃止でした。別れを惜しんで若い鉄道ファンがホームで見送りましたが、その数は10数人程度だったと思います。今の葬式鉄ラッシュからは想像もつかない、極めて穏やかな別れでした。
私はといえば、駅アナウンスを生録していたので写真は1枚もありません。でも確かED76重連だったように記憶しています。最後の運転を知らせる駅アナウンスがとても印象的でした。

昭和55(1980)年9月30日 札幌駅