ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

旧客がまだ居た頃

昭和56(1981)年の大晦日。何とな~く札幌駅周辺で撮影していました。これといって特定の列車を狙うわけでもなし、来る列車をひたすら撮るだけ。ここは駅東側の線路沿いの道路で、道路と線路の間には、膝小僧くらいの高さしかない柵が、申し訳程度に設けられているだけという、編成を撮るには格好の撮影地でした。

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50系51形客車
旧型客車の置き換え用として昭和52(1977)年に登場しました。外部塗色は711系と同じで、車内も電車のような雰囲気でした。快適にはなったものの、郷愁を味わうという醍醐味はなくなりました。冷房なし。平成6(1994)年に引退しました。

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781系交流特急形電車
昭和53(1978)年に試作車が登場し、昭和55(1980)年から量産車が運転を開始しました。北海道専用の形式です。昭和50(1975)年7月に誕生した北海道初の電車特急「いしかり」には、485系1500番代が投入されましたが、もともと本州向けの形式を北海道バージョンへと改良したものなので、厳しい北海道の冬の環境への対策は不十分でした。そこで新たに設計・製造されたのが本形式です。「いしかり」「ライラック」「ホワイトアロー」「すずらん」「快速エアポート」「ドラえもん海底列車」に活躍し、平成19(2007)年に引退しましたが、引退直前はあまり手入れもされなかったのか、外観は薄汚れ故障も多いように感じました。北海道にとっては記念すべき形式でしたが、民間で保存されているのが数両あるだけで、他は全て解体されました。

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183系気動車
従来の80系気動車の置き換え用として昭和54(1979)年に試作車が登場した特急形気動車です。量産車は昭和56(1981)年からで、バージョンを変えながら、JR化後の平成2(1990)年までの長期にわたり製造されました。お座敷車や「旭山動物園号」などのユニークな改造車や、苗穂工場で製造された「ニセコエクスプレス」「クリスタルエクスプレス」「ノースレインボーエクスプレス」もまた同じ系列であり、まさに北海道の特急形気動車の顔でした。登場当時は、キハ80系に比べてダントツにやかましいエンジン音に辟易しましたし、食堂車がありませんでしたので、ちょっとガッカリしたものです。でも次第に慣れてくると、写真のスラント顔も愛嬌あるものに見えてくるようになり、今ではすっかり愛着があります。
貫通タイプのN183やNN183の先頭車では、右側の先頭席に座ればバッチリ展望ができます。貫通扉部への立ち入りが禁止になった今、この展望席は貴重な存在でしょう。
281系283系、261系の登場で活躍の場は年々狭められており、また3年前にエンジントラブルによる火災事故を起こすなど、老朽化などや陳腐化もあって、数年後には全廃される予定です。

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711系電車
国鉄北海道の電化とともに登場した、在来線初の営業用交流電車です。北海道の冬を徹底的に研究して設計された日本最強(雪と寒さに対して)の電車です。形式上は近郊形ですが、過去には急行「かむい」で大いに活躍しました。中でも、札幌~旭川間ノンストップの急行「さちかぜ」は、気動車特急以上の俊足を誇る伝説の列車でした。室蘭本線で蒸機を撮り終え、帰路、岩見沢駅で旧型客車から711系に乗り換えるとまるで別世界のように感じたものです。昨年引退し、室蘭の陣屋町で大量に解体されたのはなかなか衝撃的な光景でした。

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スハフ32形
色といい窓配置といい、いかにも古めかしい造りの車両です。でも、こういう車両にゴトンゴトンと揺られて山野の車窓を眺めるのはなかなか乙なものでした。今では贅沢極まりないことかもしれません。デッキとの仕切り扉をガラガラと開ける音も独特なものでした。出入り扉が手動なので、車掌さんの目を盗んで走行中に扉を開けて撮影したこともありましたが、悲しいことに乗客の転落死亡事故もありました。防火面や安全面、衛生面から、今後こういう車両が作られることはありません。

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80系特急形気動車
全国の主に非電化区間で活躍した車両です。この「おおとり」は函館と網走とを結ぶ列車で、80系気動車としては最後まで食堂車を連結していました。後に80系を改造した「トマムサホロエクスプレス」が登場したとき、少し遅れて食堂車も登場し大いに話題になりました。当時、すでに多くのブルートレインを含む長距離列車から食堂車は消えていました。値段は少々高いものでしたが、やはり食堂車の食事には格別なものがありました。

なんか思い出に耽っちゃうなあ。
年末だったせいでしょうか、貨物列車は来ませんでした。もとより、ダイヤなんて持ってませんでしたのでスジはわかりませんでしたけど。