昭和63(1988)年には「SLときめき号」をはじめとして蒸機列車の運転が各地で実施され、秩父鉄道ではC58 363が牽引する「パレオエクスプレス」が3月15日から運転を開始しました。ただこの機関車、あちこちに文字がベタベタ書かれており、ちょっとヤな感じではありました。そのせいで及び腰になってしまったのか、最初に出撃するまでには運転開始から半月も経ってしまいました。しかも昼からの撮影って、ヤル気があるんだかないんだか。
12:15頃 拝島駅
秩父鉄道の乗り換え駅である寄居へ向かう途中で。
13:50頃 寄居駅
国鉄形だった101系ではありませんか。
245D・260D
八高線のホームはちょっと寂しい。
13:58 上り貨物列車
鄙びた感じの八高線に比べ、秩父鉄道や東武鉄道のホームは賑やかです。
撮影場所はいつものように5万の地図でアタリを付け、樋口駅で降りた模様。蒸機を撮るには珍しく沿線となりましたが、これはそれ以上場所探しをしている時間がなかったためです。ファンの姿が全然見えず、ちょっと不安になったりします。
私鉄ながら、この鉄道は石灰輸送が非常に盛んで、貨物列車が数多く運転されていました。でも、スジが分からないので、来たとこ勝負です。
何やら古めかしい電車も走っています。こういうのもマメに撮影していれば良かったのですが、蒸機にばかり気を取られているのはよろしくありません。やがて樋口駅のホームには、蒸機見たさの人々が集まってきました。これで安心。
駅を通過してから俄然、煙を出し始めました。おお、こんな煙、久々に見たような気がします。サービス?正直、嬉しくなりました。そんなこともあってか、この後、翌日の撮影に備えてロケハンに張り切ります。
15:31 樋口→波久礼 上り貨物列車
地図でアタリを付けていた場所で一個、見っけ。例によって、送電塔のある山の斜面です。気になるのは春霞。せっかくの俯瞰も、霞んだ風景の中では残念な結果となるででしょう。
16:01 樋口→波久礼 上り列車
辺りを散策し、違う角度で狙ったり。この辺りは荒川に沿って町が切り拓かれているのがよく分かります。
山道をぐだぐだ歩いてお隣の波久礼駅に到着。昼からの撮影ながらも、いくつか撮影候補地が見つかり、収穫ありの手応えを感じて満足です。
17:27 下り貨物列車
帰りの列車待ちをしていると下りの貨物列車がやってきました。
17:28 上り列車
帰りの列車が到着します。この駅は上下の列車の行き違いの他に、貨物列車用の待避線も備えています。
寄居駅に戻ると、貨物列車牽引のDD51が2両も待機しておりました。旋回窓を見慣れていたので、ワイパー仕様のDD51は新鮮に見えます。それにしてもこの駅はなんと賑やかなのでしょう。
18:16 寄居駅 上り貨物列車
八高線ホームで帰りの列車を待っていると、重連貨物・・・といっても、後位の機関車は無動力のようです・・・が通過してゆきました。秩父鉄道の魅力は蒸機だけではないと、まだ気づかぬ自分でした。結局、最後まで気づかないで終わってしまうのですけど。
昭和63(1988)年4月2日