ただいま鉄道写真スキャン中

昭和40年代中半の国鉄時代から、21世紀初頭のJR時代までの鉄道写真をご紹介。当時のことやら思い付いたことなどをとりとめなく記しました。

只見線へGO!

本州で一番好きな路線はと聞かれると、速攻で「只見線」と答えます。冬に訪れた時に沿線の風景に胸打たれて、これは何とか絵にしないとイカンぜよと決意を固めたものです。とりわけ秋の紅葉は見事と聞いておりましたので尚更です。

上野から上越新幹線浦佐まで乗車し、そこから普通列車に乗り換えて、只見線の始発駅である小出に到着です。
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09:05 423D到着(大白川始発)
折り返し、只見行きの430Dとなります。

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430Dはキハ58+キハ48の2両編成で、迷うことなくキハ58に乗車しました。693号です。

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ここで会津若松始発の425Dと行き違います。425Dは4時間近くかけて全線を走破します。この当時、全線通しで走る列車は3往復でした。前年の秋までは急行「奥只見」が走っていましたが、この年の3月ダイヤ改正で廃止されてしまいました。ただしこの列車、冬期間は運休なので、実質、前年の11月で運転を終了しています。(上り会津若松行きは12月1日まで)

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雨にしっぽりと濡れるホームはそれなりに風情がありますが、沿線で撮影するにはチト厳しいです。寒いし。左上角に傘が写り込んでしまいました。

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10:12 大白川駅に到着です。かつて、本家「只見線」だった頃の終着駅です。(只見~会津若松間は会津線だった。)田中角栄氏が通商産業大臣だった昭和46(1971)年に只見とを結んで、現在の只見線となりました。

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13:35 田子倉駅 
滔々と水をたたえる只見川の田子倉ダム会津川口からこの駅までの区間は、田子倉ダム建設のための専用線でした。

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10:47 只見駅 
乗車してきた右の430Dはここが終点、ここから左の会津若松行き432Dに乗り換えます。430Dは431Dとなって小出に折り返します。

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左431D、右432D。キハ48は550号と551号。431Dが発車するところです。

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ここで下車します。会津川口行き429D(右)と列車交換です。

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12:01 429D
キハ58+キハ40系という編成が多いようです。

雨の中、目的地へ向かいます。とぼとぼとぼとぼ。この年の1月以来となりますが、その前の秋には、精力的にあちこちで撮影したものです。

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今でこそすっかり有名になった、第一橋梁を俯瞰できるポイントです。写真のは第二橋梁ですが。備え付けの黒いゴム紐を伝い、雨に滑る斜面に注意しながら登ってきました。そこへ運良く臨時列車がやってきました。

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12:54 会津西方会津檜原
キハ58系カーペット敷和式車による3両編成です。車番に変更はなく、キハ58が3両(120、446、1201号)、キハ28が1両(2032号)改造されました。
同じ場所から異なる風景を撮影できる、ここは撮影にはとても美味しい場所です。1年前に発見した時には小躍りしたものです。今は下に駐車場もあって、気軽に訪れられる絶景ポイントとしてすっかりメジャーになったようです。

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13:21 会津宮下会津西方 8434D
どういう理由なのか、会津川口会津柳津間が8434Dとなる434Dです。ちと遠望し過ぎ。35mmフィルムでこれはない、と今なら思います。

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13:24 会津西方会津檜原 8434D
雨のせいもあってか、期待した水鏡にはなりません。せっかくの紅葉もいまひとつの感があります。

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14:04 会津西方会津檜原 433D
川沿いに見える道路は、この時すでに陥没やら何やらで通行不可状態。でも、立ち位置の下のトンネル道路ができるまでは、宮下と檜原とを結ぶ幹線道路でした。C11が走っていた頃は現役だったようです。今は洪水に流されて跡形もないとか。

だから遠いっちゅうの。おまけにPKLなので粒子が粗いし。PKLはASA200の高感度フィルムながら、妙にマゼンダがかるヘンチクリンなコダクロームでした。値段も高かったし、ほとんど使いませんでした。

これでこの日の撮影は終了。会津宮下駅に戻り、15:01発436Dに乗車して会津若松へ向かい、駅前ホテルに宿泊しました。乗車したのは朝と同じキハ58 693でした。

昭和63(1988)年11月3日

昨日、アマゾンで購入した廣田尚敬さんの「ブルートレイン 栄光の半世紀」が届きました。廣田さんの写真には、かつて憧れを抱いて作風を真似た時期もありましたが、蒸機の写真集に見られるその奔放さについて行けず、またネットにアップされる昨今の写真にも「何だかな~」と思うものも散見されるようになり、ここ最近は興味から遠ざかっていました。そんな時、定価3000(税別)するこの写真集が、アマゾンプライムで600円を切って出品されていたのでついポチってしまったという次第です。で、早速、中を見てみましたが・・・ヤッパうまいです。私ごときが批評するのもおこがましいですが、技術もセンスもレベルが違いますね。行動力も群を抜いています。廣田さんは自画自賛的なことを語る人ですが、それだけの力量と風格があります。お勧めの写真集です。脱帽です。